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施工図の大切さ 〜その2〜

sootoの特長【施工図】

こんにちは。sootoの足立です。

 

今回は施工図を描くことで得られる【5つのメリット】について、一つずつ具体的に説明させて頂きます。

前回の記事はこちらから。

 

 

①施工ミスが減る

一軒の家が建つまでの工事期間が仮に4ヶ月、毎日作業を行う人数を平均3人とします。

(4ヶ月×30×3=360人)

 

すると、お家が完成するまでに延べ360人の人が作業を行うことになります。

(360×8時間(1日)=2880時間)

 

 

ここで質問ですが、360人が2880時間(360日)ミスなく仕事をすることができると思いますか?

 

私はこれだけの人数が何も共有せず、長期間に渡り仕事を完璧にこなすことは不可能だと思っています。

 

 

どの仕事においても一つの小さなミスが大きな問題につながることがありますが、こと建築業界においてはそれが顕著にあらわれます

 

かれこれ15年以上前の話になりますが、70戸程の分譲地で出来たばかりの建物の基礎を壊しているのを見ました。

出来たばかりの基礎を壊しているのです!

 

理由を伺ったところ、正方形の建物の向きを間違えたとのこと。

建物の向きですよ。向き。もう正直、驚きでした。

 

空き土地のある分譲地イメージ

 

では、なぜ設計図を共有しているのにこのようなイージーミスが起こるのでしょうか?

 

理由は簡単です。設計図が【意匠図】【設備図】【構造図】という風に設計種別に分かれているから。

 

意匠図には当然、配置図や間取り情報などがしっかり記載してありますが、構造図には意匠的な情報は含まれていません。

 

つまり、工種によっては該当する図面しか見ずに作業を行うこともあるので、現場管理が行き届いていなかったり、まぎらわしい形状であった場合、先程のようなミスが起こる可能性もあるのです。

 

 

一方 施工図では、完成形を描くにあたり、関連するすべての要因を検討、記載する必要があるため、そういった間違いを未然に防ぐことができます。

 

基本的に施工図は、何百戸もあるような集合住宅(大規模マンション)で使用されている高度な図面です。

なぜ、大規模な建築物で施工図が使われているかというと、一つのミスが取り返しのつかない大きな問題に発展するからです。

 

これは私がよくお話しすることですが、戸建て住宅で収納のハンガーパイプの太さが違ったというようなミスであれば、数千円程度の修正費用で済みます。

 

しかし、何百戸もあるような集合住宅(大規模マンション)では、一戸が数千円程度でも全体で数百万円もの修正費用が発生します。(仮に一戸辺りが数十万円の修正費用だと億単位の損失につながります)

なので、大規模な建築物では必ず施工図を作成するのです。

 

 

間違えないでいただきたいのは、ここでは1つのミスの重みについて話したかった訳ではありません。

 

大きなミスでも小さなミスでも、施主様に対する想いを裏切ることには違いはないこと。

そしてその想いをしっかり伝えるために、施工図が必要だということをお伝えしたかったのです。

 

机の上で設計する建築士

 

②関係者に対して正確に伝達できる

「ベテランの大工さんだから任せて安心!」という話をよく耳にしますが、仮に大工さんが卓越した技術力を持っていても、正確な家が建てられるとは限りません。

 

大工さんを含めた職人さん達はそれぞれの技術に長けているので、例えば釘を打つという作業一つとっても、早く正確に行うことができます。

また、多くの経験の中から良案を提案してくれることもあるでしょう。

 

しかし、技術力の高さと目的のものを正確につくれるかは全く別の話です。

 

なぜなら目的のものを正確につくるには、その内容や完成の形をしっかり理解することが必要だからです。

それがあった上で、はじめてその高い技術が活かされると私は考えています。

 

 

家づくりの伝達は、施主さまと設計士が想いを共有して設計図を完成させるところから始まります。

 

そして設計士から現場監督に説明して理解・共有します。

 

それを現場監督が数十種類の各専門業者の代表者に伝え、そこから実際に作業にあたる職人さんへ説明・共有して建築が進められていくのです。

 

まとめると以下のような流れになります。

【施主さま】→【設計士】→【現場監督】→【各専門業者の代表者】→【職人さん(大工さん)】

 

冒頭の①で、家を建てるときに作業を行う人数をおおよそ360人と言いましたが、実はこの伝達にはそれ以上の人数が関わってきます。

 

大工に指示する建築士

 

では、これだけの人数が関係する家づくりにおいて、どのようにすれば細部まで正確に伝えられるのでしょうか?

 

「それが設計図じゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、設計図だけでは正確には伝わりません。

 

一度、家づくりをした人に聞いてみてください。

お家の図面に正確な寸法や素材、仕上げ、取付方向などの詳細な情報が描かれていますか?

(たとえばこんな感じの図面)

詳細な情報が書かれた施工図

 

答えはNoでしょう。

 

ほとんどの家が詳細情報を記載した図面=施工図がない状態で家づくりをされています。

 

そして場合によっては「思い描いていたものと違う」という結果につながるのです。

こういった不幸な結果は、その想いや大切にしたいこだわりポイントを正確に伝えることができていなかったために起こるのです。

 

このとき、正確で詳細な情報が描かれている施工図さえあれば、それぞれの関係者に作業内容を伝えることができるのです。

 

 

今回も長くなったので、一旦ここまでとさせていただきます。

次回は施工図を描くことで得られる、残り3つのメリットについて説明させて頂きます。

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

〜最後にお知らせです〜

 

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