こんにちは。
大阪府和泉市の工務店、一級建築士事務所sootoの足立です。
気付けばもう12月の残り少し、本格的な冬の到来ですね。めっきり寒くなりましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回のブログでは「健康と高気密・高断熱住宅の関係性」についてお話させていただきます。
おうちづくりを検討されている方は高気密・高断熱住宅という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。一般的な高気密・高断熱住宅といえば「夏涼しく、冬あたたかい」や「年中快適に過ごせる」といったイメージではないでしょうか。もちろんそのとおりで、私も大切なこととして家づくりを検討されている方々へお伝えしています。
ではなぜ「夏涼しく、冬あたたかい」が大切なのでしょうか。もちろん快適で過ごしやすいといった体感面でのメリットはあります。しかし、私たちがもっとも伝えたいことは「それ以外の住宅は健康被害につながるリスクが高い」ということです。つまり高気密・高断熱住宅に住むと「健康被害のリスクが軽減、または改善につながる」と言えるのです。
実際に私たちが採用する工法の一つである SW工法で健康改善されたご家庭の話をご紹介させていただきます。
「喘息の持病がありますが、薬に頼らずに生活できるように…。」
私(奥様)の喘息は、だいたい季節の変わり目に出て、毎回、薬を吸わないといけなかったんですけど、この家に住むようになってからは、まだ一度も吸入したことがなくて。まったく薬に頼らずに生活できていると安心しますね。特に子供も小さいので、母乳などへの影響も気になっていたので、すごく良かったなと思います。(「株式会社LIXIL スーパーウォール工法 先輩ご家族の声」より引用)
このように実際に健康改善された事例は他にもたくさんあります。実は高気密・高断熱住宅は健康改善に効果的であると、さまざまな研究機関の調査によって判明しています。その中でも近畿大学建築学部の岩前篤教授による研究をご紹介させていただきます。
近畿大学 岩前教授より提供
こちらは近畿大学の岩前篤教授が断熱住宅へ住み替えた全国約20,000 人へ実施したアンケート調査の分析結果です。先ほどのお客様の声にもあったように気管支系疾患が大幅に改善していることがわかります。またそれ以外にもアトピー性皮膚炎などのアレルギー炎症の改善も見られます。
なぜ高気密・高断熱住宅がアトピー性皮膚炎の改善に?と思われる方もいらっしゃると思います。アトピー性皮膚炎の原因は主に下記の2つと言われております。
・皮膚バリア機能の低下などの体質的な要因
・アレルギー物質による皮膚への外部刺激による環境的な要因
皮膚バリア機能は外からの刺激や雑菌などの外敵が体内に入り込まないようにするとても重要な役割を果たしています。
しかし、アトピー性皮膚炎の方は、何らかの原因でこの機能が低下しているため、さまざまな外的刺激やアレルゲンが侵入しやすくなってしまっているそうです。ではなぜ高気密・高断熱住宅がアトピー性皮膚炎に改善の効果があったのか、考えられている理由は2つです。
・結露の軽減によりカビの発生を抑え、ダニの繁殖を抑える
・冬でも室内温度が高いため、繊維系衣服の着る機会が減少
断熱に欠かせない高断熱窓の採用により結露が大幅に軽減、結果ダニを抑制することで皮膚への刺激が抑えられた。
また温熱環境の向上により部屋があたたかいので、セーターやニットなどの化学繊維系の衣服を着る機会が減り皮膚への刺激を抑えられたことが、アトピー性皮膚炎の改善につながったのではとされています。
わたしはこの先進国の日本に住む以上、健康であることは当たり前の権利だと考えます。しかし、住まいの寒さによる健康被害は未だに跡を経ちません。
WHO(世界保健機構)も健康被害リスクを回避するために”室温18℃以上”と世界へ強く勧告しています。しかし、日本の住宅は当たり前のように10℃を下回る“新築”を建てることができるのです。
家づくりに携わる者として、大切なお客さまの健康を脅かすことはあってはいけないと考えています。高気密・高断熱住宅は、これからの住まいにおいて担保しないといけない最低限の仕様であると私は考えます。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
\ sootoからのお知らせです /
sootoでは毎月第3土日に家づくり相談カフェ(無料)を開催しています。
次回は2022年1月15日(土)と16日(日)です。
家づくり相談カフェでは、注文住宅に関する分からないことをsootoの一級建築士にその場で質問することができます。
住宅に関する性能や費用の相場、家づくりの進め方など住宅に関することなら何でもご質問ください。
他社さまで家づくりを進められている方もご参加いただけますので、家づくりのセカンドオピニオンとしてお気軽にご相談ください。
相談会は1日3組限定、完全予約制です。(詳しくはこちらから)